平成30年1月1日より、医療法人鉄蕉会から寄附を受け、長崎大学に遠隔病理育成センターが発足いたしました。本日2月1日付けで尹漢勝教授(元ニュージーランド オタゴ大学病理主任教授)が就任され、1月より赴任の堀隆助教(元富山大学病院助教)を加えての体制が既に整っております。今後、長崎大学病理診断科・病理部およびNEDCPとともに、ICTを用いた若手病理医や技師及び学生の育成と研究を行います。
当センターは連携プロジェクト拠点として、千葉県鴨川市の亀田総合病院内に長崎大学分室を設置し、2施設連携での育成、研究体制を整えています。更に我々のグループである淡路医療センターを加えると、年間約3万3千件の組織標本、3万件の細胞標本を活用しての育成および研究となります。
AI診断や分子診断、インフォーマティクスなど、今後の病理は大きく変革することが予想されており、次世代型の病理医育成に貢献していきたいと考えております。既に構築したWeb会議システムをフルに活用し、複数施設とのダイナミックなコミュニケーションをとることが可能となっています。これにより、遠く離れた拠点との距離を感じることなく、まるで隣室にいるかのような環境が実現しており、疑問があればすぐに各施設の教員にコンサルテーションできる体制が整っています。
病理学における深刻な問題である人員不足の壁を越える一つのモデルを目指し、今後も精進の予定です。皆様の暖かいご支援をいただけますと幸甚です。何卒よろしくお願いいたします。